ぱんぴっと! インタビュー記事

NPO法人学生人材バンク学生プロジェクト「ぱんぴっと!」。鳥取で活躍する魅力的な社会人へのインタビュー記事を掲載していきます。

「人の縁って不思議なもので、何かしら繋がってくるんですよね。」智頭急行株式会社運転士 伊田大輝さん

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目次

・[所属・お名前]

・[インタビュアーからのひとこと]

・[職業・仕事内容]

・[きっかけ]

・[大切にされていること]

・[鳥取で働くことについて]

・[鳥取に求めるもの]

・[学生へのメッセージ] 

 

 

 

・所属・お名前  

 智頭急行株式会社運転士 伊田大輝さん

 

・インタビュアーからのひとこと

 スーパーはくとがきっかけで智頭急行の運転士になられました。子供の頃からの憧れを一直線に追いかけて、それをお仕事になさった素敵な方です。

 

 

Q:お仕事の内容を教えてください。

 

A:スーパーはくとスーパーいなばの2つの特急列車と普通列車智頭急行区間内で運転しています。

 

 

Q: 今のご職業を目指された理由を教えてください。

 

A:自分は用瀬(鳥取県)で生まれ育ったんですけど、小学校の修学旅行で関西方面に行くときにスーパーはくとの先頭車両を1両貸し切って、大阪まで行ったんですけど、そのときにはくとの先頭を見て、「あぁ、将来運転できたらいいな」っていう、そういうのが芽生えたのは12歳の頃。だから、今の会社もそうですけど、はくとで目覚めてしまった、というのが一番大きなところですね。高校2年生の秋頃から学校に智頭急行に就職したいということは言い続けていて、3年生の時に求人が来たので智頭急行に決めました。自分が考えていたのは地元に残りたいということでしたが、JRは営業する範囲が広いので、どこに行けと言われてもおかしくなく、なかなか鳥取に帰ってこられなくなる。鳥取に帰ってこられたとしても米子だったりするので、それなら、ということで智頭急行に決めました。

会社を17歳の時から知らべていて、18歳の時に会社を訪問させていただいたりしてました。合同説明会で会社のブースがあったのでそこに行って、「詳しいお話をお聞きしたいのですがどうすればよろしいですか」って聞いたら「学校から会社に連絡をください」ということだったので学校に連絡してもらって、一人で会社まで行きました。(会社の方に)「一人で来たのは初めてだよ。大体は説明会だけで終わっちゃうんだけどね」って言われました。

 

 

Q:お仕事の中で気を遣うところ、大切にされていることはありますか?

 

A:車掌時代はやっぱり観光案内。車掌だと倉吉にも行きますので、沿線のことを知っておかなくちゃいけない。自分は湖陵高校出身で、用瀬から鳥取大学前まで列車で通学していたので、湖山池があるとか、いろんなところがあるっていうのは知ってました。情報は逐一入れるようにしています。地区のイベントだったり、例えば鳥取駅から鳥取砂丘にどう行くのか、とか、どういうバスの行き先があったかなとか。あとはコンサートがあるとか、学会発表があるとか。そういう時はお客さんが多くなってくるので、運転士としてもちょっとピリピリしてたり気を遣ったりはしますね。

 

 Q:鳥取で働くことについて教えてください

 

A:自分は地元に恩義があるというか、いろんな人にお世話になって、社会人になってもお世話になりっぱなしなところも多いんですけど、少しでも恩返しがしたいっていう思いが心の中にあるので。全国大会やインターハイに出たなんてことはないけれど、地元で柔道をやっていたので、今は指導者の一人としても、審判とか、大会運営とかで自分にできることをやりたい、地元に貢献したいというのはありますね。

 

 

Q:智頭急行の運転士として鳥取に求めるものはなんですか?

 

A:自分が努力しなくちゃいけないなと思うのは、智頭急行という会社の知名度です。「鳥取の鉄道会社ってどこが思い浮かびますか?」と聞いても智頭急行の名前はなかなか出ないんです。でも、「鳥取の列車って何がありますか?」と聞くとスーパーはくとの名前は出てくるんです。はくとの名前は出るんですけど、「スーパーはくと智頭急行の車両か」と聞かれるとあまりピンとこない人が多いです。「JRの車両じゃ ないんですか?」と言われることがよくあります。「スーパーはくと=智頭急行」になってないんです。なので、自分がまずしなくちゃいけないのは、はくとが智頭急行の車両であることを説明して、人々の認識を「スーパーはくと=智頭急行」にすることです。それができることで会社の知名度はぐっと上がると思います。

 

 

Q:伊田さんご自身が鳥取に求めるものを教えてください

 

A:(鳥取県)東部の方って、あんまりしゃべらないですね。東部は特にそうだと思いますね。シャイな方が結構いらっしゃいますし。「(メディアの)インタビューなんかで鳥取駅に行くとあんまり人がしゃべりたがらない。『インタビュー泣かせ』だ」なんてことは言われますね。米子のほうに行くと明るくて、インタビューなんかも答えていただけるらしいんですけど。伝えるのがあんまり得意じゃないのかな? 自分もそうですけど。風土として大人しいというか。でも、人に親切にすること。あれはすごいと思いますけどね。親密になればその分みんな協力してくれたり、深く話ができたりするんですけど、最初の取っ組み方、接し方ですよね。そこがちょっと…… 初めての人にはちょっと冷たいというか、そういうところはありますね。

 

 

 

・学生へのメッセージをお願いします

 

チャンスはいっぱいあるし、どこにでも転がっているから、それを見つけることが大事。人の縁って不思議なもので、何かしら繋がってくるんですよね。誰かがやっぱり見てるんですね。

 

 

 

インタビュアー:木下&山本

 

文責:木下