ぱんぴっと! インタビュー記事

NPO法人学生人材バンク学生プロジェクト「ぱんぴっと!」。鳥取で活躍する魅力的な社会人へのインタビュー記事を掲載していきます。

家族との時間、子どもと一緒にいる時間が何よりも大切です。 主婦 長谷川 優花さん

 

 

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目次
○名前
○元々のお仕事
○子育てを始めて変化した価値観
○我が家流の子育て
○成長を感じるとき
○子育て女性のキャリアアップについて
○メッセージ

 

 

主婦
長谷川 優花さん

 


【インタビュアーからひとこと】
10歳からバドミントンを始め、28歳まで選手として活躍されていた長谷川さん。

寮生活の長さから、ご自身はお子様との時間を最優先にしたいと話してくださいました。
笑顔が印象的な、とても話しやすい方です♪

 

 


Q.元々、どんなお仕事をされていたのですか?

 

A. 実は両親がバドミントン選手で、10歳の時にバドミントンを始めました。高校から寮に入って、ずっとバドミントンに打ち込む生活、29歳で結婚するまで、全国上位入賞を狙ってバドミントンばかりやっていました。

 

 

元々は大阪出身で、大学で岐阜、一回目の就職で北海道、そしてチームの移籍で鳥取に来ました。北海道のチームが不景気で部を存続できなくなり、会社員としては残ることもできたけれど、当時まだ23歳、自分のなかで「まだプレイしたい」という思いがあり、鳥取のチームに声をかけてもらって移籍することにしました。当時、鳥取のチームは、選手・監督、環境自体がそこまで上を目指す意識がないチームだったので、自分のなかで決めたものの鳥取に来てよかったのだろうかと葛藤していました。最初の1年間で3回潰瘍になっちゃうくらい…。しんどかった時期です。

 

 

でも、その次の年に大学時代の後輩が「長谷川さんがいるから」という理由で鳥取に来ることになって。コーチも代わり、「言っても伝わらないなら態度で示すしかない、自分だけでも頑張ろう、成績を残せば変わってくる子もいるだろう」と思いながら練習を続けているうちに、意識の変わってくる子がいました。

 

 

チーム内の雰囲気もどんどん変わって成績も上がり、個人戦でも初めて納得できる成績を残すことができました。(全国ベスト8)

その時が一番、「バドをやっていて良かった」と思えた時です。25、6歳でやめる選手が多いけど、「長く続けてきて良かった」と思えた最後でした。

その後、チームの解散、結婚、年齢という3つの要素が重なり、選手をやめました。いまは楽しくやる程度です。(それでも中国シニア大会で優勝されるほどの実力なんだとか…!)

 

 

 


Q.子育てを始め、仕事に対する価値観の変化はありましたか?また、逆に、仕事を始め、子育て、プライベートにおいて変化したものはありますか?(それらに関する考え方や優先順位など)

 

 

A.今までは自分がやりたいことをする為に仕事を選んでいましたが、子育て後は「子どもと一緒にいる時間を作れる仕事をしたい」と考えるようになりました。

 

 

今後仕事復帰することになっても、子どもと一緒にいる時間を最優先に、家族が集まる時間をずっと大事にしたいです。子どもが大きくなっても、続けられるだけ続けたいなぁ。

 

 

自分は寮に入ったことで家族との時間がすごく少なくて、親もさみしかったんだなって今になって思います。両親がバドミントンをしてたこともあって、会うには会うけど、体育館で会うから敬語で話す、みたいな。父親とは、バドミントンの話ばかりしてきたから今さら何をはなしたらいいのかわからないというか…。

仲はいいんだけど、"普通の会話をどうしよう"ってなります。空白の時間があるから、なんかちょっと距離があるんですよね。

だから子どもには、父親とも仲良くいて、家族のことをずっと好きでいてほしい。お父さんと二人でも出かけられるよ、くらいの仲であってほしいなと思います。

 

 

 

 

Q.我が家流の子育て等ありましたら教えてください。

 

 

A.我が家流の子育てと言うほどでもないですが、毎日必ず絵本を読む時間を作っています。

 

 

授乳をしていた時は最低でも一日何回かは抱っこする時間ができるんだけど、うちの子は11か月で授乳が終わって、一気に抱っこする時間、子どもと触れ合う時間が減りました。絵本を読む時は自分の膝に乗せて、子どもと触れ合っている時間を大事にしたいと思っています。

 

 

今は1歳で、言葉はそんなに話せるわけではないけれど、生後一か月から行っているミュージックケアでやったことを覚えてたりします。絵本の内容もきっと分かってるんじゃないかな。自分が話すことも、ちゃんと分かってると思って話しかけます。

 

 

お父さんが帰ってきたら、「今日は何してあそんだ?」って聞くようにしています。そしたら一生懸命(昨日のことだったり、もっと前のことだったり色々まざったりはしてるけれど)「○○と砂場に行った」とか言うんです。

 

寝るときも、最後、「今日は朝起きて、○○して、△△して、〜。」というふうに1日の流れの話をして、"じゃあ寝よっか"、と言って寝ます。

遊んだお友達とかの名前も覚えるようになりました。こちらが思ってる以上に分かってるんだろなと思います。

 

 

 


Q.どんな時にお子さんの成長を感じますか?

 

 

A.日々成長を感じます。

昨日言えなかったことが今日言えるようになったり、できなかったことができるようになったり。

 

この子は言葉の成長は早いんだけど、ちょっとこわがりな性格で。階段や滑り台にのぼるのも昨日までできなかったのに今日いきなりのぼれたり。

ほんとに毎日変わっていくんです。おもしろいですよ~。

 

 

イヤイヤ期も、気持ちに余裕のないときは「もう早くしてよ~」って思う時もあるけど、余裕がある時は「なんでこんなに泣いてるんだろう」って面白くなって、思わず写真を撮ってみたり。(笑)

 


本人のなかで「こうしたい」というこだわりが出てきました。心に余裕があればそれをすごく尊重してあげたいと思うけど、難しいときもあります(笑)

 


でも、納得したらやってくれます。こういう時期があるから成長するわけですしね。

 

 

 


Q.子育てをしている女性のキャリアアップの現状について、どのようにお考えですか?

 

 

A. 昔よりは子育てをしながら働く女性に対しての理解は得られているように思うけれど、育休・産休取得後に仕事復帰すると別部署へ異動や仕事内容が変わったりすることもあるし、男性(父親)自体が育児を共有する意識がまだ低く、女性の負担が大きくなりがちなのでキャリアアップに対して積極的になれない人が多いのでは。

 

 

会社でも、多分いままでよりかは制度は整ってきてるんだろうけど、周りの人たちの気持ちがありますよね(子どもが熱出して仕事ぬけるってなった時、やっぱりどうしても「申し訳ないな」という気持ちになってしまう)。

 

 

意識の問題かな。それは仕方がないよって思える空間だったらいいですね。出産は守ってあげないといけないもの。見た目でわからない時期のほうがしんどかったりするから、意識として共通理解、みんなが分かってくれたらいいな。制度があっても使いにくい、言いにくいものだから、「とってもいい」じゃなくて、「とらなきゃいけない」くらいでいいと思います。じゃないとみんなとりにくいですよね…。

 


都市部では特に幼稚園、学童がたりなくて、子どもを小学校に入れたところで放課後は低学年の子は行き場所がないのが現状かなと思います。そしたらお母さんたちが仕事をやめることになるんじゃないかな。小学校あがったら終わり、じゃなくて、まだ暫くは子育てが続くわけだから、会社に託児があったり、学校以外で子どもが安心していられるところが普及してほしいです。

 

 

 


Q.最後に、学生にメッセージを!

 

 

A.将来がこわくて、安定した会社を選ぶ人が多いのかもしれないけど、なにか好きなものを見つけてほしいです。仕事とかも、ただ言われたからってやらされるんじゃなくて、その環境で楽しいことを見つけてほしいです。

 

 

それから、決められた分野だけじゃなくて、いろんな人に出会ってほしい。年齢に関わらずいろんな人の話を聞いてみてほしいな。迷ったとき、最後に決めるのは自分だけど、いろんな人に話を聞くことで自分の中になかった考え方に気づけたりするから。

 

 

 

インタビュアー︰佐伯&木下

文責︰佐伯